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宝石の国から学ぶカラーストーン~フォスフォフィライト、シンシャ編

2021.09.02

月刊アフタヌーンにて市川春子先生が連載中の「宝石の国」(既刊11巻)。

2017年には140万部を突破しテレビアニメ化もされました。

この漫画では様々な種類の宝石の名前と体を持つ少年たちが登場し、彼らを装飾品として利用しようとする月の民=月人(つきじん)との戦いが描かれています。

今回は人気漫画から見たカラーストーンについて学んでいきたいと思います。

 

フォスフォフィライト

物語の主人公で愛称はフォス。

物語の中では最も年少で、自信家で明るい性格。しかし硬度がやわらかいため体がもろく壊れやすい上に不器用、月人にも好まれやすい色合いから狙われやすいという理由が重なり、本人が希望している戦闘の仕事ができないため、役立たずとそしられます。

しかし、誰よりも朗らかで正直であることが評価され、多くの物事を記録する博物誌の作成を任されたことから、後に紹介するシンシャと出会い、物語は始まります。

 

元となったフォスフォフィライトは、和名:燐葉石(りんようせき)。

繊細な青みがかった美しいグリーンのカラーがコレクターたちから愛されています。

名前の由来は葉を意味する「phosphorus(フォスフォラス)」とギリシャ語で植物を意味する「phyllon(ピュッロン)」を合わせて名付けられました。

とても希少性が高いことから、大きい結晶が見つかっても加工されることはほとんどないようです。

この宝石の国が流行した影響で知名度が上がったとされているほど、知名度が低いという意味でもレアストーンでした。

硬度は3~3.5。ダイヤモンドが10なので、比較するととても脆いジュエリーです。そのためカットされることは少ないです。

もしもカットする場合は、高い技術力が要求されるため、フォスフォフィライトの価値がより高まっていると言えるでしょう。

結晶は柱状や厚みのある卓状をしており、双晶を表すこともあります。

原産地はボリビアの鉱山。

ボリビアでは最高級品質の美しいものが多く採掘されています。

そんなフォスフォフィライト、入手することは可能ですが、品質が並のものでも非常に高価です。

最高級品質のものは、近年ボリビアから採掘されることがないためあまり出回っておらず

コレクターから入手するしかないようです。

もしも入手できたとしても、欠けやすいのでとても丁重に扱う必要があります。

美しいのに身につけるのには向かない、観賞用として楽しむのが良いのかもしれません。

 

シンシャ(辰砂)

フォスの物語の始まりとなった宝石。

体から銀色の毒液を撒き、操ることができるため戦闘能力は非常に高いとされているものの

その毒液は草花や仲間の石たちをも汚染してしまうことから、距離を置いています。

日中は海に面した崖の中の洞穴で過ごし、夜になると月人が来ないか見回りをするという

孤独な日々を送っているところにフォスと出会います。

元となったシンシャ(辰砂)は、硫化水銀からなる赤い石です。

別名・賢者の石とも呼ばれ、地球上で最も毒性の強い鉱石です。

身近なところでは、昔の体温計に使われていた銀色の液体も広く言えば辰砂です。

硬度は2。フォスフォフィライトよりも脆いですが、

きれいな赤色をしていたことから顔料や神社の鳥居として

身につけるというよりも砕いて使う用途で昔から重宝されていました。

中国では不老長寿の薬として現在も漢方薬の材料で利用されています。

現代では三重県が県の石として辰砂を選定したようです。

もちろんアクセサリーやパワーストーンとしても辰砂は身につけることができます。

硫化水銀は水銀と違って液体ではないので毒性については心配ありません。

パワーストーンとしての辰砂は問題を解決する力を持つとされています。

悩んでいるとき、大きく状況を変えたいときに頼ってみるもの良いかもしれません。

また、流通量が少なくアクセサリーとして加工されることが少ないので

入手したいときは原石や標本で入手するのが一般的なようです。

美しいアクセサリーとして加工されたものは非常に高価で取引されることもあります。

 

まとめ

今回は漫画の登場人物からモデルとなった宝石を紹介しました。

宝石の特性をとてもよく漫画の設定に活かしていることがわかるのではないでしょうか。

今回紹介した以外にも多くの宝石が漫画には登場します。

自分のいつもつけている宝石がどんな活躍をしているのか、という読み方も面白いかと思います。